「あそこまでこじれたら、当事者だけじゃ解決できないだろうね…」
電柱の上で呟く青年。懐からケータイを取り出して、どこかに掛ける。
「…うん、仕方ないから手を出そう。デステニィレギオン、出撃するよ!」


〜Three Thieves , Conflict Composition 4〜


アクィとエメル、オペラとオーヴィス、ルビィとアンズがそれぞれ睨み合う。
お互いに攻撃を加えないのは、今が理想的な三竦みに嵌っているからだ。
「ったく……エメルもルビィも、いい加減目ェ覚ましてよね!」
「お前の声は届かんさ、アクアマリン。その2つは『服従』だ。」
「そーそ。だから1度宝石に戻してあげなきゃね〜。ダウナー「氷壁!!」
アンズが能力を発動しようとした瞬間、オペラがルビィとアンズの間に氷の壁を形成する。
その隙を突いて、オーヴィスがオペラに刃を振るう。アクィがその前に立ちはだかった。
刃がアクィを切り裂く…直前、刃がエメルの風に押し返された。
「エメル…?」
「自我を失っても弟は大切?反吐が出るなぁ…。」
アンズが少しだけそっちに目をやる。その直後、アンズが後ろに跳ぶ。
さっきまでアンズが居た位置に、火柱が立ち上がった。
「アクアマリン、オパール、エメラルド、ルビー……どいつもこいつも、むかつくんだよっ!」
アンズの周りに、どす黒いオーラが昇った。アンズがエメルを睨みつける。
「兄弟仲良くデステニィシリーズに収まったアンタらが、一番頭に来るっ!!」
どす黒いオーラがエメルを襲う…直前に、エメルに雷が落ちた。エメルが宝石に戻る。
次いで、ルビィにも同様の雷が降る。宝石に戻った2人を、アクィが慌てて回収。
怒りのやり場を失ったアンズが見上げると、電柱の上に2人の青年が立っていた。
「お前らは……」
「「デステニィレギオン。この馬鹿な闘いを、終わらせに来た!」」


「グレイブウォール!!」
新に殴りかかろうとした紅の目の前に、コンクリートの壁が現れる。
「…新手か、誰だ?」
「デステニィレギオン。土のアンバー、アベル=フォッシルだ。」
「なるほどねェ……この壁は、周囲の地面と同質のモノを生み出す『土』の能力か。」
紅が壁をノックして笑う。そして、いつの間にか後ろに居た青年…アベルと向き合う。
「デステニィレギオンってのは何だ?」
「運命の、運命による、運命のための同盟だよ。」
アベルがにこりと笑って、しゃがみこむ。そのまま地面に手を当てると、軽く周囲が揺れた。
「この馬鹿な闘いを終わらせに来た。」
「……んじゃ、ダイヤモンドはテメェの次で良いか。」
周囲の地面が隆起するのを避けて、紅がアベルに向かっていった。

「なんだ、この壁…!」
「よそ見してる場合かよ、テメェ!!」
突如現れたコンクリートの壁に椿が目をやった直後、柳が掴みかかる。
慌ててディアが柳に手を向けるが、その間に新が立ちふさがった。
「一瞬の油断で形勢逆転だ。ディア、動けば…椿がどうなるか、判ってるよな?」
「意趣返しのつもりかな?…まぁ確かに、椿の身体能力は同年代の子と変わりない。」
ディアと新が睨み合い、お互いを牽制する。
後ろでは勢いあまって倒れこんだ柳が、椿をマウント状態で押さえこんでいた。
「……こっからの再逆転はねェ。ちょっと話をしねェか?お互いによ。」
「…面白い話で、頼むよ。」

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