「そろそろ学園祭だというのに、どうしたんだ?影守くんは。」
琥珀が教室を見渡す。お祭りごとに1番はしゃぎそうな奴が、沈んでいる。
「何かあったのかな?……ちょっと、気になるな。」


〜Three Thieves , Conflict Composition 2〜


「いつも元気な同級生が、急に落ち込んでる。確かに心配だね。」
図書室。本のページをめくりながら、琥珀の対面に座った学生が呟いた。
「泡月さんなら、どうです?例えば、一等さんが元気が無かったらどうするか。」
「コイツはオレが元気が無きゃ正面から聞いてくるよ。だってデリカシー無ェもん。」
「お前よりはマシなつもりなんだけどね、一等。まぁでも、結局は琥珀の気持ちでしょう。」
右隣の同級生を小突き、読んでいた本を閉じる。一等もそれを見て頷いた。
「けどちょっと興味はあるなァ。オレもその子に会いに行ってみるかね。」


「まぁでもとにかく、取り戻そうにも策も無く特攻じゃ芸も無いよね。」
「けど、彼の性格からすれば数日もせずに私たちを狙ってくるわ。」
アクィとオペラが、商店街を歩きながら話す。数mほど先に柳を見つけた。
「あ、っと……確か、アキ君と静歌さん、だっけ。」
「や、柳さん。……椿くんは?」
「…ホント、どこ行ったんだかって感じだよ。」
3人が顔を見合わせ、ため息を吐く。その直後、アクィとオペラが振り返った。
2人の視線の先でニッコリと笑った少年が、おいでおいでと手招きをした。
「……柳さん、悪いんだけど。」
「…新を、探して来ようか?」
「「お願い!!」」

「やぁやぁやぁ、久しぶりだねェ。『水のアクアマリン』、『氷のオパール』。」
「うんうん、久しぶりだ。どこで何してたの?『呪のアメジスト』、アンズ=クォーツ!!」
アクィと、先程の少年が唇を笑みの形に歪ませて睨み合う。
それをアクィの数歩後ろで見ていたオペラが、後ろからの気配に振り返った。
「貴方も久しぶりね。本当にどこにいたのかしら、『闇のオブシディアン』。」
「オーヴィスで良い。さて、お前らの質問の答えは…」
「オレらの部下、とか言えば判りやすいか?ざっくり言えばそんなモンだ。」
「「……怪盗、真紅!!」」
「エメラルド探しだったんだが……予定変更だ。お前ら2人から、盗ませてもらおう。」


「新!」
「柳?」
「さっき、商店街で……アキと静歌が!!」
柳の言葉を聞いた瞬間、新が走り出そうとする。しかしその足が、止まった。
それに気付いた柳が新の視線を辿ると、その先に椿とディアが居た。
「オハロー。アクアマリンを貰いたいんだけど、何処に在るかな?」
「何処にも無ェよ。そっちこそ、エメルとルビィは何処だ!!」
「さぁ何処かなァ。何処だろうなァ。君も快盗なら、盗み返してみせろよ。」

戻る