闘いは三局化……

「来るなら来いよ、長期戦型には見えねェぜ?」
「へェ、単なるバカじゃねェんだ?楽しみだ!!」
初葉 vs 轟谷

「待ちに徹するおつもりなら、コチラも待ちますよ?」
「そしたら仲間が来てくれる?楽天的で羨ましいよ。」
秩太 vs 濁川

そして……

「さて…仕方ない。やるとしますか。」
「スピーカーのお手並み拝見……。」
煌華 vs 擬園


〜Pealing Keen Sound 2〜


「ヒャッハァ!!」
「ウルセェよニガウリ、来るなら来いっつってんだろ。」
「言われなくとも!……Go!!」
ドォンッ!! 轟谷の指先から、衝撃が放たれる。
モロに食らった初葉が、数m吹っ飛ばされた。
「どーだ!!圧倒的な攻撃力!!『攻める』に相応しい、この音!!」
「……ウルセェっつったろ、一発芸ニガウリ。」
「…ほぅ、頑丈だな。何発保つかな?Go、Go、GO!!」
ドドドォンッ!!! 全弾、命中。……が。
「倒れ、ねェ……?それどころか、少しずつ…向かってきてる?!」
「耳障りで仕方ねェなァ…」
焦り、後ろに退がろうとする轟谷。…その頭を、一歩早く初葉が掴んだ。
「聴かせてやるよ。『攻める』に相応しい音ってのは、こうやるんだ。」
澄んだ音が響いて……轟谷が、倒れ伏した。
「……じゃあな、お別れだ。」

「仕方ないね……行くよ。」
濁川が向かってくる。それを秩太がいなす。
よろけた濁川が振り向いた瞬間、秩太の頬から血が流れた。
「爪、か。僕は普通の殴る蹴るしか出来ないし……回復しながら闘うしかないか。」
「…出来るものなら、ね。」
秩太が傷に手を当て、音を放つ。そこに、濁川が別の音を放った。
……2つの音は不協和音に変わり、秩太の傷は拡がった。
「なるほど、相手の能力を乱すタイプの能力者……じゃ、体術勝負か。」
「そんな華奢な身体で、体術勝負?僕の勝ちは確定だね。」
その言葉を聞いて、秩太が小さく苦笑する。そして、その直後……
濁川の身体が、地面に叩きつけられた。
「ガッ…!!なっ……?!」
「僕はスピーカの『最新型』。華奢な身体でも……誰より軽く、誰より強い。」
秩太が更に、一蹴り。濁川が、轟谷のすぐ横まで吹っ飛ばされ…気絶した。
「貴方の敗因は油断ではない。……恐らく、格の差です。」


「はっ!」
擬園が手をかざし、煌華に向けて音を放つ。それを受けた煌華が、ため息を吐いた。
「僕と同じ音か……他者の音のコピー、擬音なのかな。」
「なっ、なぜ効かない?!」
「悪いけど、僕の能力は……」
煌華が手をかざし、擬園に向けて音を放つ。それを受けた擬園が、ぐらり地に膝を着いた。
「この通り、異常誘発。機械であるスピーカーに効くわけないだろ?」
一歩、一歩、擬園に近づいてゆく煌華。そして、その身体をフェンスに寄りかからせた。
「さてクイズだ。過大な眩暈を起こしたその身体で、上手く着地できると思うかい?」
「陰湿な……!!」
「闘いは爽快であってはならない。……もし爽快であれば、誰も武器を捨てない。」
フェンスが、破られた。


ドォン!!
「3人目が落ちてきたぜ?部下全滅だな、エオルさんよ。」
「スリースピーカ相手に、この程度の輩で勝てるとでも?」
初葉・秩太の眼を受けて……依織が、もう一度鞭を取り出した。
2人が、身構える。
「やれやれ、仕方ない。NOISE五黒鍵、歌和斑依織がお相手しよう。」

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